マンション一括工事における日程調整が、なぜ最後まで終わらないのか

■ マンション一括工事における日程調整が、なぜ最後まで終わらないのか

マンションの一括工事において、日程調整はもっとも軽視されがちな工程である。しかし実際には、この工程が滞ることで、工事全体が長期化するケースは少なくない。

たとえば、日程調整を簡易なツール、Googleカレンダーなどで行った場合、入居者自身がパソコンやスマートフォンからサイトにアクセスし、操作する必要がある。しかし、この操作を入居者全員が問題なく行えるとは限らない。

一方、電話による受付を行う場合には、受電のための事務スタッフを常時配備する必要がある。特に土日や夜間の対応は現実的に難しく、受付時間に偏りが生じやすい。現在の傾向として、若い世代は電話よりもWeb経由を好む一方、高齢者層は電話でのやり取りを希望するケースが多く、単一の受付方法では必ず取りこぼしが発生する。

さらに、マンション一括工事では、物件ごとに工事仕様が異なる。工事時間が長くかかる住戸や、メゾネットタイプなど間取りによって作業時間が変わるケースもある。このような条件を十分に考慮しないまま一律の時間枠を設定すると、現場で調整が破綻し、結果として全住戸の工事完了までに想定以上の時間を要することになる。

日程調整は「簡単な作業」ではなく、入居者の多様性と工事内容の個別性を前提とした、設計された運用が求められる工程なのである。 こうした背景から、日程調整を専門に担う第三者の存在が重要になる。

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